生理痛が毎月つらい」「出血が多くて日常生活に支障がある」「妊娠したいのになかなか…」
そんなお悩みを抱える方の中に、子宮内膜症やチョコレート嚢胞 が隠れていることがあります。
この記事では、
- 子宮内膜症・チョコレート嚢胞とはどんな病気か
- 痛みの原因となる「プロスタグランジン」について
- 東洋医学(素問・霊枢)の視点から見た理解
- 鍼灸や生活改善でできるサポート
を、やさしくまとめています。
子宮内膜症・チョコレート嚢胞とはどんな病気か
~東洋医学からのやさしいお話~
子宮内膜症・チョコレート嚢胞とは
子宮内膜症は、本来は子宮の中だけにあるはずの「子宮内膜」が、卵巣や骨盤の中にできてしまう病気です。
卵巣に血液がたまって袋のようになったものを「チョコレート嚢胞」と呼びます。
症状としては、
- 強い生理痛
- 出血が多い、または長く続く
- 妊娠しにくい
などがあり、多くの女性が悩んでいます。
痛みの原因は「プロスタグランジン」
プロスタグランジンという物質は、生理のときに子宮から分泌されます。
- 子宮内膜を血液として排出しやすくする
- 子宮をギュッと収縮させて血を押し出す
- 血が固まらないように調整する
とても大事な働きをしますが、出すぎてしまうと子宮の収縮が強くなり、激しい生理痛や冷え、吐き気を引き起こすことがあります。
プロスタグランジンが出すぎる原因
1. 食事の影響
プロスタグランジンは「脂質」から作られるので、食べ物の影響を強く受けます。
- 揚げ物・スナック菓子・加工食品を食べすぎると、炎症を強めるタイプのプロスタグランジンが増えやすくなります。
- 野菜や魚が不足すると、炎症を抑える力が弱まります。
👉 ポイント:青魚、野菜、ナッツをバランスよく取り入れることが大切です。
2. ストレスの影響
強いストレスは自律神経を乱し、ホルモンバランスを崩してしまいます。
その結果、プロスタグランジンが増えて痛みが強くなります。
👉 ポイント:深呼吸や軽い運動、リラックスできる時間を持つようにしましょう。
3. 冷えと血流の悪さ
体が冷えると血の巡りが悪くなり、経血がスムーズに排出されにくくなります。
そのため子宮が必要以上に収縮し、プロスタグランジンがさらに分泌されてしまいます。
👉 ポイント:温かい飲み物、腹巻き、足腰を冷やさない工夫が効果的です。
東洋医学から見た子宮内膜症
昔の医学書『黄帝内経』にはこんな言葉があります。
- 『素問』には
「月経が来ないのは、子宮につながる血の通り道がふさがっているから」
と書かれています。 - 『霊枢』には
「冷えが子宮に入り、血がたまって塊になり、おなかにしこりのようなものができる」
とあります。
これはまさに、現代でいう子宮内膜症やチョコレート嚢胞のことを表しているように思えます。
東洋医学では、この病気を「血のめぐりが悪くなること」「冷え」「ストレスによる気の滞り」が原因と考えています。
鍼灸でできること
鍼やお灸は、体のめぐりを整えて、生理痛や不快な症状をやわらげるサポートができます。
よく使うツボの例
- 三陰交(さんいんこう):女性の健康の要とも言われるツボ。血の流れを整えます。
- 太衝(たいしょう):ストレスで乱れた気の流れをやわらげます。
- 関元(かんげん)・気海(きかい):おなかを温めて冷えを改善。妊活にも使われるツボです。
- 内関(ないかん)・神門(しんもん):気持ちを落ち着けてストレスを軽くします。
鍼とお灸の役割
鍼で血流を改善し、お灸で体を温めることで、子宮の収縮が自然にスムーズになり、痛みをやわらげることができます。
生活の工夫も大切に
鍼灸とあわせて、日常生活でも工夫することで症状がやわらぐことがあります。
- 体を冷やさない
- 適度に体を動かす
- 睡眠と食事のリズムを整える
こうしたことが「血のめぐり」を良くし、生理痛や不快感をやわらげる第一歩になります。
北見市で子宮内膜症・チョコレート嚢胞にお悩みの方へ
結乃仁はり灸院では、妊活鍼灸や体質改善の施術を通して、子宮内膜症やチョコレート嚢胞による痛みをやわらげるお手伝いをしています。
- 痛みをやわらげたい
- 冷えを改善したい
- 妊娠に向けて体を整えたい
そんな方はぜひ一度ご相談ください。
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次回予告
東洋医学には「不通則痛(通じなければ痛み)、通則不痛(通じれば痛まない)」という考え方があります。
次回は、この「滞りを通す」考えが、子宮内膜症や生理痛の改善とどう関わるのかをお話していきたいと思います。


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