🌿夫婦のエネルギー循環と妊活の関係

〜疲れの正体は「気」の不足、つまり細胞のエネルギー不足〜


はじめに

「最近、夫婦の会話が減った」
「相手にイライラしてしまう」
「一緒にいるのに、なんだか疲れる」

それは心の問題ではなく、
“エネルギー(気)のバランス”が崩れているサインかもしれません。

東洋医学では、人の生命活動を支える力を「気(き)」と呼びます。
古典の医学書では「夫婦の調和は陰陽の調なり」と書かれ、
夫婦が調和している状態を「陰陽のバランスが整っている=生命エネルギーが巡っている」こととして説いています。

この“気”が十分に満ちていると、
体も心もゆとりが生まれ、生命の循環——つまり新しい命を迎える準備が整います。


東洋医学でいう「気」とは?

気は、呼吸・食事・睡眠・運動などによって生まれます。
気が不足すると、疲れやすく、イライラしやすくなり、
冷えやホルモンバランスの乱れなども起こりやすくなります。

これは現代医学的に言えば、
細胞のエネルギー(ATP)を生み出す力が落ちている状態です。


現代医学で見た「気」=ATP産生のこと

私たちの体の中では、1つひとつの細胞が小さな“発電所”を持っています。
それが ミトコンドリア

食事から摂った糖や脂質が分解され、

  • 解糖系
  • クエン酸回路
  • 電子伝達系
    という3つのステップでATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー物質が作られます。

この中でも、電子伝達系が最も多くのエネルギーを生み出します。
酸素を使って電子を運び、最終的に水とATPを作り出す——
まさに、体の中で「気がめぐる」ようなプロセスです。

つまり、東洋医学の「気」は、
現代医学で言うと ミトコンドリアが十分に働いて、ATPを生み出している状態 と言えます。


気(=細胞エネルギー)を満たすために

エネルギーを作るために大切なのは、特別なサプリではなく、
“生きる基本”を整えること。

  • 呼吸:深くゆっくり。浅い呼吸は酸素が不足し、ミトコンドリアの働きが落ちます。
  • 睡眠:22時〜2時は「血」と「気」を再生する時間。細胞修復にも欠かせません。
  • 食事:糖・脂質・ビタミンB群・鉄・コエンザイムQ10などがATP生成に必要。
  • 運動:軽い有酸素運動は血流と酸素を促し、ミトコンドリアの数を増やします。

これらはすべて、東洋医学で言う「養気」「養血」「調息」に通じます。


夫婦のエネルギー循環と命のめぐり

夫婦のどちらかがエネルギー不足だと、
無意識に相手の“気”を奪おうとしてしまいます。

  • 求めては拒まれ、傷つく
  • わかってほしくて伝えたのに、すれ違う

そんな循環が続くと、お互いの気がさらに減っていきます。
でも、まず自分の体を満たすことから始めると、
自然と気は循環し、温かく、やさしい関係に変わっていきます。

夫婦のエネルギーが満ちると、
体も心も整い、
“命のめぐり”がスムーズになります。


まとめ

東洋医学でいう「気」と、
現代医学でいう「細胞エネルギー(ATP)」は、
言葉は違っても、本質は同じ。

どちらも「命を動かす力」。

妊活も、疲労回復も、心の安定も、
“がんばる”よりも“満たす”ことからはじまります。


🔖参考

  • 『黄帝内経』(古典医学書)
  • Guyton and Hall. Textbook of Medical Physiology, Elsevier.
  • 中医婦科学, 中国中医薬出版社

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